Friday, 29 July 2016

Interview of ALL_CALL (NAOKI, 靖乃(Kra), RENO, K)

Here are the interview from vif-music and video message from ALL_CALL.


9月29日に高田馬場AREAで行われるイベントPS COMPANY PRESENTS『929 Peace & Smile Session 3MAN』。NAOKI、RENO、Kによるスリーマンライブに靖乃がドラマーとして参加するという形式だが、何と3人それぞれのステージでNAOKI(Vo.NAOKI / Gt.RENO / Ba.K / Dr.靖乃)、RENO(Gt.RENO / Gt.K / Ba.NAOKI / Dr.靖乃)、K(Vo&Gt.K / Gt.RENO / Ba.NAOKI / Dr.靖乃)と、3人がパートを入れ替えつつ参加するという実に珍しい趣向に注目が集まっている。このインタビュー直前にめでたくバンド名も決まったALL_CALL(※発音は英語のalcohol アルコール)。4人だけで作り上げるライブについて、そしてお互いについて大いに語ってもらった











◆RENOやKのお客さんは、俺のことをやまぴかりゃーの人だと思っていると思う(NAOKI)

――このインタビューの直前に、急展開でバンド名が決定しましたね。

靖乃:はい! ということで、7月現在のバンド名は「ALL_CALL」です!


――そもそも、なぜこの4人でライブをやろうということになったんですか?

RENO:元々9月29日にライブをやることは決まっていて、この4人がそれぞれのバンドでやるつもりだったんです。でも、よく考えたらこのメンバーでライブができちゃうんですよね。そこで、それぞれの持ち曲をこのメンバーで演奏するスペシャルセッションデイにしようということになりました。

靖乃:ソロプロジェクトで動き始めたアーティストがこうやって別のプロジェクトで会って、さらにそれが一同に会する日という時点でスペシャルになると思うし、この4人で一つのものを作ったら面白いものができる予感しかしないんですよね。各々が、その可能性にすごく期待を持てたから、今回実現したのかなと思います。そして今回、三つのセッションが行われるのに演者が4人しかいないんですよ。

RENO:スリーマンなのに楽屋がすっきり(笑)。

靖乃:もう転換幕もいらないんじゃないかと思っているんです。

RENO:転換の間はMCでつないで入れ替わるのもいいですね。だって、転換幕を使っても開いた時にお客さんが「またお前らかい!」ってなるじゃないですか(笑)。

NAOKI:「結果お前らかよ! 変わり映えがしねーじゃねーか!」ってなるね(笑)。

RENO:その都度カッコつけて登場しても「いや、そういうのいらないから」ってなりそう(笑)。


――そんな懸念もありつつ(笑)、同じ事務所の中で先輩後輩に関わらずお互いの楽曲をやるという本当に珍しいイベントですね。RENOさんとKさんと靖乃さんはWKで既に共演していますが、それとはまた違うものでしょうか?

RENO:不思議な感覚であり、距離感なんです。バンドメンバーではないけど、バンドメンバーのようで。

靖乃:俺はここ最近、NAOKIのバンド、FANTASISTAのサポートをしているんですけど、そのときの距離感ともまた違う。新鮮な場所だよね。すごくフレッシュな場なのに、そこに癒しがある。特にこの3人は自分のメインのバンドやプロジェクトで色々と抱えたり、経験してきたことがあるから、そこから解き放たれて、バンドとして遊べる場でもあると思います。

K:WKではWKのオリジナル曲をやっていたんですけど、今回は同じメンバーでもちょっと心境が違うんですよ。NAOKIさんとRENO君と俺、それぞれの曲をやるとなると、また見え方が違って。WKでは「これぐらい、いいよね」という部分も、「ちゃんと支えてやらないと!」と思うし。そこは、これからこの4人の化学反応で作り上げていこうと思います。


――NAOKIさん、RENOさん、Kさんの楽曲はそれぞれ全く曲調が違いますよね。

RENO:そうなんですよ。これ、どうやっていこうかなという…(笑)。特に俺の曲に関してはギターインストなので、俺がメインで弾いて、K君がギターで、NAOKIさんがベースで…

靖乃:俺は踊ると。

全員:(笑)

靖乃:でも実は現時点で、まだこの4人で何をやるか決めていないんです。それぞれがソロの曲を持ってくるのもありだし、全然関係ないところから曲を持ってくることもできちゃうし…何でもありなんですよ。とりあえずこの4人で「飲みに行きたいね」っていう感じでスタジオに入りたいですね。


――まだ4人でスタジオには入っていないんですか?

RENO:そうなんです。むしろ、今日が4人の結成日でして(笑)。


――え!? てっきり、バンド名が決まっていないだけかと…

靖乃:9月29日にこの4人で出ることは決まっていて、初めて集まったのが今日です(笑)。

NAOKI:でもこの3人と一緒にやるって楽しみでしかないですよね。あとね、RENOやKのお客さんは、俺のことをやまぴかりゃーの人だと思っていると思うんですよ。

靖乃:確かに、PS COMPANYのツアーでは大体、アロハを着ている愉快なおじさんだったからね(笑)。

NAOKI:そう。だから、「ただのおじさんじゃないんだよ!」ってところを見せられるので、ちょっとドキドキしてますね。この間、主催イベントをやったときにKが出てくれたんですけど、終演後にKのファンの方からTwitterで「NAOKIさんってベース弾けるんですね! 初めてカッコいいところを見ました!」というリプライをもらって…。

全員:(笑)

NAOKI:「ベース弾けるんですね!」には、ちょっとグサッと来ましたけど、そういう新鮮な景色が見られるのも楽しみですよね。この4人がステージに立った瞬間、いろんな意味でお互いがライバルになると思うんです。「俺はここまでできるけど、どう?(ドヤ顔)」みたいな。「ギターがすげー鳴いてるから、ベースも鳴こうかな」とかね。そういう楽しみもあります。


――他では見られない化学反応も楽しみです。

RENO:俺は、NAOKIさんの曲もK君の曲も、デフォルトのフレーズをちょっと俺らしくアレンジしようと思っていて。「RENOがやったほうがカッコいいんじゃない?」と思わせようかなと(笑)。

靖乃:それぐらいの下心がないとね。

NAOKI:「あー、俺だったらこのアレンジだなー」みたいなね。

靖乃:「その引き出しがあったか!」と思わせたら勝ちだよね。

RENO:「RENOで良かった」って言われたい(笑)。

NAOKI:それをお互い言い合いたいよね。


――話を聞いて、どんどん楽しみになってきました!

NAOKI:楽しみですね~。ただまだ曲が決まってないんですよ! 今、我々が話したのは妄想でしかない!

靖乃:そうだよ。NAOKIがベースを弾けるかどうかもまだ決まってないからね(笑)。


◆NAOKIさんと靖乃さんは優しさが飛び抜けている(K)

――4人は同じ事務所の先輩後輩なわけですが、お互いが出会ったときのことを覚えていますか?

靖乃:俺とNAOKIは腐れ縁に近いんですよ。もう16~17年前に、俺がKraの前にやっていたバンドでKagrra,と対バンさせてもらったんです。お互い普段あまり打ち上げに行かないけど、何か楽しいから行こうかって言って。

NAOKI:俺らは打ち上げの苦い経験がトラウマになっていて…。当時色々あったんですよ。

靖乃:アルコールに関わることやな(笑)?

NAOKI:そう(笑)。でも、その時はテンションが上がったというか、こいつらと一緒だったら酒が飲みたいな、と思って。

靖乃:楽しかったよね。そのときのKagrra,のローディーが、Kraの元々のギタリストである舞っちょだったんですけど、打ち上げが始まって5分くらいで、「すみません、自分ちょっと車に行って寝てるっス」って言って、ローディーなのに一番に帰ったんです(笑)。「え、マジで!?」と思ってKagrra,のメンバーを見たら「おお、気を付けなよ」って見送っているから、みんな優しいなぁと思ったんですよ。その辺からの付き合いです。

NAOKI:そんなこともあったね。俺はPS COMPANYに入って、そこにたくさんの後輩たちが入ってきて、やっていく音楽やシーンの変化を色々見てきたんですけど、みんないい形で刺激をくれるなと思いました。だから俺も頑張ろうと思えたんです。最初は、超えられちゃいけないという気持ちもありましたけど、途中からはそうじゃないなと。お互いに刺激をし合えるのが一番大事であって、勝ち負けじゃないんですよね。

靖乃:そもそもその勝ち負けというのも目線一つで変わるわけですよ。だから人によっては、動員ありきとか、テクニックありきとか色々ある。でもやっぱり先輩は先輩だなと思わせてもらえたり、そういう意味で先輩後輩関係なく一つのレーベルの中でこういうシャッフルユニットが組めたりするのがPS COMPANYだなと思いますね。


――RENOさん、Kさんの印象はいかがですか?

NAOKI:ViViDの武道館のとき、みんな会社に集まってから行ったんですけど、俺は集まらなくて。

靖乃:群れないからね。

NAOKI:そう。群れないから(笑)。で、俺はナンパがてら女の子に行き方を聞きつつ武道館まで電車で行ったんです。その武道館でRENOを観て、もうグッと来たんですよね。普段、俺はあまり人のライブを観に行かないんです。「俺もあそこに立ちてー!」という気持ちになっちゃうので。自分にないものがそこにあるとジェラシーになっちゃうんですよね。でも、武道館でのRENOだったり、BORNのラストライブでのKの雄姿だったりを観て、やっぱりいい刺激をもらえたと思いました。勝ち負けじゃなくて、お互いに刺激し合える仲間がいるというのは俺らにとってもありがたいし、こういうのっていいなと思いますね。


――良い先輩ですね。

RENO、K:そう思います!

K:基本的にうちの事務所は先輩がみんな優しいんですけど、特にNAOKIさんと靖乃さんは他の人とは違って。事務所ですれ違う時、普通は「おはようございます」「ああ、おはよう」くらいの挨拶しかしないんですけど、NAOKIさんに「おはようございます」って言ったら無言で近づいてきて、急に肩をガッと組んで、肩をポンポンと叩かれたんですよ(笑)。

RENO:カッコいい…! キムタクだ! キムタクみたいだ!

靖乃:PS COMPANYのキムタクや!

K:あと、挨拶したら握手だけして行っちゃうとか(笑)。

RENO:キムタクだー!

K:何かよくわからないんですけど、笑わせてくれるというか、やっぱり優しさが飛び抜けていますね。靖乃さんは、BORNがレコーディング中にレコスタに来てくれて。その頃BORNは事務所に入ったばっかりだったのに、一人ひとりの名前をちゃんと覚えていたんですよ。いきなり「Kのこのギターは…」って言われて、衝撃的でしたね。

RENO:自分も事務所で後輩を持つようになったんですけど、やっぱりここまではなかなかできないです。「おはようございます」って言われても、「お疲れ!」で終わりがちなんですよ。でも二人はやっぱり違うなって思うんですよね。靖乃さんは楽屋でも色んな人にちゃんと「今日はよろしくね」って言っていて、たまにスタジオでNAOKIさんとバッタリ会うと俺の前に座って世間話をしてくれる。「いや~暑いねぇ」って(笑)。そういう感じが、すごく嬉しいんですよね。


――温かい先輩ですね。

RENO:温かいです。自分も後輩にそういうふうにしてあげたいと思うようになりました。

靖乃:二人ともいわゆるバンドマンというくくりの中では珍しいキャラクターかもしれないね。楽しい場が好きだから、自分がどう見られているということはあまり関係なくて、誰かに会った時に話したいことや、自分の中でその場が盛り上がる何かがいっぱいあるだけなんだろうなと思います。

NAOKI:小さなことでも大きなことでも記憶に残ることって大事じゃないですか。「あの人こうだったな」とか。それはライブも同じで、9月29日に我々はステージに立ちますけど、その日に全てを見せると思うので。そこで、みんなの頭の中にズガーンと入っていって、来年の9月29日には「去年はALL_CALLやったな」って思い出せるような景色が見せられたらいいですよね。


◆俺らのライブを思い出しながらいいお酒を飲んでもらえるようなライブをやりたい(靖乃)

――バンド名はALL_CALL…という通り4人ともお酒がお好きだそうですが、普段この4人で飲みに行ったりしますか?

RENO:個々にはあるんですけど、この4人ではまだないですね。でもこれからは打合せという名の飲みがあるはずです(笑)。


――皆さん結構飲むんでしょうか。

靖乃:俺は量がそんなに飲めないんですけど、みんながいる場が楽しいので最後のほうまでいたいタイプではあります。


――誰が一番飲むんですか?

RENO、K:NAOKIさんだと思う(笑)。

靖乃:多分一番強いですよ。

NAOKI:どうなんだろう。俺の中でお酒が強い人って、飲んでも言葉がはっきりしている人なんですけど、俺が見てきた人たちには、そういうものすごく強い人が沢山いらっしゃいますからね。バカなんでしょうね(笑)。

靖乃:特に俺らの先輩方は妖怪みたいな人ばっかりだからね(笑)。ドラマー会なんて本当に終わらないんですよ。集まる人数も半端ないし。


――ドラマー会とギター会はどちらの人数が多いんですか。

RENO:ドラマー会のほうが多い気がしますね。ギタリストって少人数で濃い話をしている感じです。ドラマーって割とみんなで群れるというか。

靖乃:そう! 群れがちなんですよ。群れが群れを呼んでくるからすごいことになって(笑)。年に一回、冬にデカい会合があるんですけど、ここ数年は150人超えの人が集まるんですよ。人数的にはもうライブの動員やんという感じですね。

K:その人数だとその日喋れない人もいますよね。

靖乃:そうそう。だから、一度会って「お、久しぶり」って言ったとしても、その夜の間にそいつに会えない(笑)。あと、座敷だから、一回ぬいだら自分の靴がどこに行ったかわからない(笑)。それに、おかしな光景も色々出てくるんですよ。重鎮といわれる方々がみんな立って飲んでいる前のテーブルで、スクールでプロのドラマーさんに習っている20代そこそこの子たちが座って飲んでいるという(笑)。「おや?」という光景がいっぱい出てくるんです。

RENO:それだけの人数がいたらパット持ち出してカタカタやる人がいそう(笑)。

靖乃:やるね。大体それをやっているのが、ヤガミトールさん(BUCK-TICK)だったりするから、もうどうしようもないという(笑)。


――150人も集まると大変なことになりそうですね。

靖乃:3年ぐらい前に、高橋まことさん(ex.BOØWY)の還暦のお祝いを兼ねたときは、180人ぐらい来ました。あまりに人数が多過ぎるので、入り口で会費を渡すと、リストバンドを巻いてくれて。完全にフェスですよ。

RENO:すごいなぁ。ベース会はないんですか?

NAOKI:ベース会…あるんじゃない…?

靖乃:ベース会は流派ごとにやるんだと思いますよ。うちの結良はIKUOさん(BULL ZEICHEN88)のフォロワーなので、その一派の人たちで集まってやるみたいです。ざっくばらんにいろんな人が集まるのはドラマー会が一番多いかもしれませんね。


――NAOKIさんはベース会に参加しないんですか?

NAOKI:あっ、その言い方やめてもらっていいですか?

RENO:スケジュールがちょっと合わないんですよね(笑)。

NAOKI:そうそう、スケジュールがね、大体合わなくてね。だから疎遠になってるんです。うん(笑)。

K:俺はあまりフットワークが軽くなくて、素面の状態だと誘われても、「今日はちょっと予定があるから」って断っちゃうんです。でも…1杯飲んだらダメですよね(笑)。

靖乃:ダメだね。1杯飲もうが10杯飲もうが一緒だもん。

K:行くときは絶対に終電で帰ろうって決めているんですけど、飲んじゃうと、「帰るの?」って言う側になって(笑)。

RENO:あるある(笑)。

靖乃:この間、Kと一緒に飲んでいたんですけど、「今日はてっぺん(0時)までね」という会だったのに、気付いたら朝、新宿にいて(笑)。朝の9時ぐらいの電車に一緒に乗って帰ってきました。「途中で抜けるんやったら一緒にタクシー乗ろうか」って話もあったな、そういえば(笑)。

K:ああいう時、お互いに責任をなすりつけ合っちゃうんですよね。「○○さんが帰るんだったら帰ります!」みたいな(笑)。

NAOKI:それずるいやつだなー(笑)。

K:だってその場に景夕さん(Kra、Vo)と靖乃さんがいたんですよ。だから俺の中で、Kraが帰ったら帰るけど、Kraが行くんだったら俺も行くしかない、と。

靖乃:またそういうときに限って景夕がすぐ寝るしね(笑)。

K:俺、初めて景夕さんを引っぱたいて起こしましたからね(笑)。

靖乃:すっかり熟睡してたもんね。めっちゃ気持ちよさそうに寝やがって、あいつ。

K:帰ろうと思って起こしたら「帰るの? まだ飲むでしょ?」って言うし(笑)。やっぱり長くなっても、「お疲れ様でした!」で終われる飲みがいいと思います。

RENO:気持ち良くね。

靖乃:でもすごく楽しかったよね。


――この4人で飲んだらどうなるんでしょうね。

靖乃:愉快な感じになるな。

RENO:笑ってそう。

NAOKI:楽しくなると思いますよ。


――またてっぺんでは解散できない感じになりそうですか。

K:一応帰る気ではいる感じかな(笑)。

NAOKI:そろそろだな~、という感じの雰囲気くらいは出すかもしれない。

靖乃:そうすると「さっき話していたあの曲の件やけどさ」って話題が出て、また1時間ぐらいスッとワープするな(笑)。

K:不思議なことに0時までって決めると、23時45分からめちゃくちゃ楽しくなるんですよね(笑)。

NAOKI:そうそう! わかるわー。

K:それをぶった切るのはちょっと切ないんですよね。

NAOKI:4人で集まって決起集会(という名の飲み会)をやるときは、最初から「今日は朝までだね」って決めたほうがまだ気分的にいい気がする(笑)。

RENO:言っておけば楽ですね。もしくはお昼の12時から始めて12時間とかね。2軒目はビアガーデンに行って…最高だな。

靖乃:それだと平和だな。ドラマー会でヤガミトールさんとご一緒した時は、1軒目は夕方6時頃から始まって、次に行ったのが24時間営業の店やったんです。店は終わってくれへん(笑)。

RENO:磯●水産とかね。あれはマジでヤバいですよ。墓場ですからね(笑)!

NAOKI:でもお酒から始まるものって間違いなくあると思うんですよね。飲みながら人と話すと、アルコールに助けられて「こういった一面もあるんだ」というのがわかったりする。大事な場だし、我々も大人だからこそ、そういうことができるというのも素敵ですよね。

RENO:アルコールがあって、それを中心にする付き合い、いいですよね。俺らはバンド名がALL_CALLなので、ファンの皆さんは俺らを中心に幸せな気持ちになってもらえたらと思います。

靖乃:俺らのライブを思い出しながらいいお酒を飲んでもらえるようなライブをやりたいし、9月29日は観ながら飲んでもらってもいいですし。

RENO:うん。それぐらいの感じで。


――どこまでも可能性が広がりますね!

RENO:そうですね! ただ何もまだ決まっていないんですよ!

全員:(笑)

靖乃:結局そこに戻る(笑)。今、大人4人集まって夢物語を話しているわけですからね(笑)。

NAOKI:妄想だけはすごいからな~。


◆楽しみながら、この4人でしか表現できない音楽を届けたい(RENO)

――現時点の予定では、NAOKIさん、RENOさん、Kさんの曲をやる方向で話が進んでいますが、誰の曲が一番の難所でしょう?

靖乃:俺は個人的にはRENOの曲がかなりハードル高そうで(笑)。

K:俺もギターをやるとなると色々不安はありますね。

RENO:ユニゾンは結構あるかもしれないです。

NAOKI:ズバズバのやつ?

RENO:はい。ドゥドゥドゥドゥ…っていう(笑)。

NAOKI:それ大好きだわ。ユニゾン大好きだ。ユニゾンはいいよ。俺は二人の曲全部が楽しみで仕方ないです。曲にはその人の色があるんですよ。サポートをやっているとき、その色をしっかり聴くのが俺の中でちょっとした至福で。だから、まず俺は歌から覚えるんです。要はその人の気持ちになるという。

靖乃:すごくミュージシャンっぽいな…ごめんごめん本音が出た(笑)! でも、歌えるのは大事だね。一緒にステージで口ずさめるぐらいの感覚は大事かな。


――リズム隊の方のそういう話は意外性があって感動します。

靖乃:意外とリズム隊のほうが多いかもね。ベーシストでも口ずさんでいる人のほうが、グルーヴィーというか、本当に歌心に沿っている感じはするかな。

RENO:確かに自分のサポートをしてもらっているドラマーさんも全体のメロディーを口ずさんだりしてたなぁ。曲の歌詞の世界観を覚えるというか、曲を入れていく感じかもしれないですね。逆にギタリストは全体像よりも、細かいところを覚えようとしがちかも。

靖乃:ドラマーって歌っている人結構多いかもね。俺もKraのMVを撮っているときにあまりにもずっとリップシンク(※音声入りの楽曲に対して歌っているように見せること)し過ぎていて、それで靖乃だけが映ったMVが1個出来たことがあるんです。それで次の曲のときからリップシンク禁止令が出たくらいだし(笑)。

NAOKI:禁止令はすごいな。やっぱりメロディーを覚えてからやると、自分のフレーズがヴォーカルと当たるか当たらないかまで考えられるんですよ。音源で結構めちゃくちゃやっている曲は、ライブだったらどうなるかを考えて二つ三つフレーズを用意しておかないといけない。やっぱり歌い手には気持ち良く歌ってほしいじゃないですか。そういうのもしっかり考えていかないとと思うし…すみません何か真面目な話をしちゃった。

RENO:こんな真面目なトーク…NAOKIさんのすごく意外な一面を見ている気がします。

靖乃:(笑)。NAOKIは今ソロでも歌って、サポートもやるようになっているから、Kagrra,のときにやっていたアプローチとは違う引き出しをいっぱい開けていると思うよ。長年NAOKIを見ていて知っている身としては、全然違う境地で上手くなったなと感じるし。

NAOKI:俺らはバンドで育った人間で、スタジオミュージシャンではないんですよね。だから曲を聴き込むしかないんですよ。もちろんコード譜があったらあったでいいんですけど、やっぱり身に染みたものがあって。譜面をポンと渡されても、「うん、すぐにはできないな、これ!」ってなりますし(笑)。そこがバンドで育ってきたことの違いですよね。


――全員バンドで育ってきているからこそ、一緒にやったときのグルーヴ感がスタジオミュージシャンの方とは違うんでしょうね。

RENO:違うと思いますよ。それこそ叩き込む勢いで聴くので。そうすると自然と曲が自分のものになるし、それは俺らにしかないものだと思います。

靖乃:そういう意味では、「ステージに上がっても譜面台があれば大丈夫!」という退路は絶っている、のが共通言語かな(笑)。


――さらに、今回はパートチェンジがありますよね。それができるというのはとてもマルチだなと。

NAOKI:俺はヴォーカルとドラム以外、Kはドラム以外全部やるよね。

K:そうですね。皆さんの話を聞いていて、ギタリストとしての細かさとか、ベーシストとして大事にしたいものとか、全部のパートの気持ちがわかりました。自分がベースを弾いているときは乗り出したいのに、同じタイミングでギターにそれをやられると、「いやいや、もっとタイトにしてよ!」ってなるし、逆の立場だと、「お前のベースはこれぐらい遅いほうがいいんだよ!」ってなる(笑)。でもそこが楽しい部分でもあるし、今回それが1本のライブで見せられるということで、自分としてはそこを活かせたらと思っているんです。

RENO:歌って、ギター弾いて、ベース弾いて全部見せる(笑)。

NAOKI:すごいマルチ!

K:いろんな人格が自分の中で交錯すると思います(笑)。やっぱり下手ギターと上手ギターでは全然違うし、上手は余計なことを考えずにガーッと突っ走ってなきゃいけないし。

靖乃:上手ギターはやっぱりギターヒーローだよね。

K:そうですね。本当に立ち位置ってよくできていて、下手ギターもベースも弾いていて周りが見えるんですよ。でも上手ギターは見える方向が決まっているし、ヴォーカリストも目の前の客席の景色を相手にしている。

靖乃:上手ギターは立ち位置上、ドラマーのカウントも見えへんもんね。下手ギターとベースはシャドーで見えるけど。

K:その見えている景色もパートによって各々違いますからね。そうすると考え方も変わってくるし。

NAOKI:RENOとKと俺は3人ともセンターに立っているので、やっぱり何だかんだ全部聴こえてくるんですよ。だから、「あ、そこでそう来るのね」とか、結構冷静になれる場所でもあるんです。だからフロントマンにはそれぞれのアレンジが面白い形で聴こえてくるんじゃないのかなと思います。…ってここまで本当にフワッとした話をしてますね(笑)。

RENO:想像上の話に想像を重ねてしゃべっていますからね。(笑)


――今回話していただいた内容がどこまで実現されるのか、全くの未知数ですからね(笑)。

靖乃:でもどちらでも面白いと思うんです。今日の話がそのまま形になる可能性もあるし、全く何も実現されない可能性もある。でもそれはゼロになったわけではなくて、何か新しいものに興味がわいたんだなと思っていただければと。

RENO:あぁ、演劇とか。

NAOKI:え! まさかの!?

靖乃:そうそう(笑)。「あれ? あいつら今日は踊っただけ!?」とかね(笑)。それはそれで、結論がそっちになったんだというだけで、別の引き出しが開く可能性もあるし。


――しれっと登場した演劇という新たな候補に動揺が隠し切れません(笑)。

RENO:ステージが開いたらNAOKIさんが走ってきてね。

NAOKI:「ちょ、待てよ!」って言うと。

全員:キムタク…(笑)!


――当日、どんなステージになるのか、期待大です。

RENO:まず今月と来月、打ち合わせという名の飲みをして。

NAOKI:決起集会ね。

K:スタジオよりも打ち合わせが多かったらどうしよう。

靖乃:スタジオを2時間とって、そのあとすぐ飲みとかね(笑)。スタジオが飲みに挟まれている可能性があります(笑)。「ちょっと一杯入れてからスタジオに入ったほうがいいよ」とかなるんじゃないかな。

NAOKI:そうなったらさ、「スタジオはもういいよ」って絶対に言うよね(笑)。「じゃあ、みんなちゃんと家で覚えてくるんだよ」って(笑)。

RENO:飲むとポジティブになるんですよね。「この空気感、壊したくない!」って(笑)。「この空気がグルーヴになるから!」とか言って。

全員:(笑)

NAOKI:アルコールで結束力が強まるからね。


――ぜひ9月29日まで、ALL_CALLの途中経過を教えていただけると、Vifはホッとします。

NAOKI:じゃあTwitterに書きますね。「例のアレ、今から始まりますよ」って。

K:「始まりますよ」で乾杯しているかもしれない(笑)。

RENO:「いよいよ始まりました!」って言ってみんなで乾杯してる(笑)。


――では、現時点のALL_CALLから読者の皆さんにメッセージをお願いします。

NAOKI:これから色々決まっていくと思うんですけど、自分たちが楽しまないと意味がないと思うんです。我々はアスリートみたいなものなので、きっちり仕上げて、みんなで記憶に残るハッピーな空間が作れたらいいなと思います。

RENO:普段経験できないことなので楽しみながら、この4人でしか表現できない音楽を届けたいです。

K:俺は、このライブが1stワンマンの次のライブなので、歌でステージに立つのは2本目なんです。とにかく楽しくやれるように色々頑張りたいなと、今の段階では思っています。飲みに行ったり、リハをしたら、これが安心感に変わっていくと思うので。今は楽しい日にしたいなという段階ですね。

靖乃:全体的に飲まないと始まらない感じの4人が集まったので、客席のみんなの酒のいい肴になれるようなスペシャルな1日が作れると思います。みんなが楽しく打ち上がれるように、何だったら本番中からへべれけになってもらっても大丈夫な空気を作っていけるように、2ヵ月、楽しい時をこの4人で過ごせたらと思っています。

(文・後藤るつ子/写真・佐藤匠)


source: http://vif-music.com/interview/all_call/


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